緊急課題の核兵器廃絶と参議院選挙


 核兵器には核兵器で対抗するという姿勢は、核戦争が起こることを認めるものであり、断じて許すわけにはいきません。被爆者を先頭とする市民社会が一貫して取り組んできた核兵器廃絶運動は、核兵器の使用を止める唯一の保障は、全世界から核兵器を廃絶することだと呼びかけてきました。核兵器を持っていれば核兵器使用を止められるという「核抑止」論が無力であることがますます明らかとなっており、核兵器禁止条約の批准、「核の傘」からの離脱、憲法9条にもとづく平和外交への転換が強く求められています。
 こうしたなかで、安倍晋三元首相や日本維新の会などは、核による武装強化を主張し、日本とアメリカで核を共有する「核共有」を言い出し、非核三原則の見直しも求めています。こうした動きに対して日本被団協は「日本国民を核戦争に導く危険きわまりない提言」と厳しく抗議し、撤回を求める声明を出しています。核破局を引き起こさせない世論と運動を広げることが急務です。
 また、「米中対立」「台湾問題」などを持ち出し、敵基地攻撃能力の保持、南西諸島のミサイル基地化など日米同盟強化、軍備大増強など、アメリカとともに戦争する道に突きすすもうとしていることです。
 自民党の「国家安全保障戦略」などの改定に向けた提言では、政府が違憲としてきた敵基地攻撃の対象とされる「指揮統制機能等」が軍の司令部だけでなく相手国の政府中枢をまるごと攻撃する「全面戦争」であり、攻撃対象が際限なく拡大することも明らかになっています。
 こうした危険な動きは、米中が対峙するこのアジアで軍事的緊張と核戦争の現実的危険を高めることは明らかです。憲法9条を持つ日本は、唯一の戦争被爆国として、ロシアの核脅迫を許さず、核兵器全面禁止・廃絶のために力を尽くすことこそ求められています。日本政府は核兵器禁止条約に署名・批准し、核大国にも参加を働きかけるよう求める声をひろげましょう。
コンゴが批准し、核兵器禁止条約の批准国は61か国となり、ひきつづき核兵器禁止の流れはひろがっています。
 6月には第1回核兵器禁止条約締約国会議(23日から、オーストリアのウィーン)が開催されます。被爆国の日本政府こそ核兵器禁止条約を批准すべきですが、最低限でもこの締約国会議にオブザーバー参加すべきです。8月には核不拡散条約(NPT)再検討会議がニューヨークの国連本部で開催が予定されています。核保有大国にこれまでの諸合意の実行を求めます。
 参議院選挙(6月22日公示、7月10日投票)が迫っています。結成60年ふさわしく「核抑止力」論を打ち破る根本的な力である核兵器の非人道性を告発し、9条改憲、核共有、敵基地攻撃能力など日本を破滅に導く戦争する国づくりをすすめる勢力に審判を下し、市民と野党の共同、国民世論の力で政治の変化をつくりだしましょう。

 2022年度日本宗教者平和協議会全国理事会を開く 


 日本宗教者平和協議会は5月23日、オンラインで全国理事会を開催しました。
 議案の説明報告を森修覚事務局長が行いました。
 運動方針案、財政報告案、役員案に対して意見を交換し、すべての議案に賛同が確認されました。
 はじめに参加者の近況報告をおこない、その後、議案の説明を行いました。
 結成60年を迎えて、今年の運動方針では「平和の祈りを行動の波へ」と宗教者として核兵器のない平和で公正な世界の実現を目指してきた歴史を再確認し、迫る参議院選挙で「9条改悪、核共有、敵基地攻撃能力など日本を破壊に導く戦争する国づくり勢力に審判を下し、市民と野党の共同、国民世論の力で政治の変化を作り出す」ことを呼びかけました。 
 ロシアのウクライナ侵略を巡っては、宗教界からの非難が多く出されたことや宗教者の抗議行動に出たことなどが報告、「国連憲章に明確に違反するものであり、領土拡張など軍事力で現状を変更することは国際社会で絶対許されない」と批判。プーチン大統領の核使用の威嚇を怒りを込めて厳しく糾弾しました。
 核兵器禁止条約を力に市民社会と諸国政府が力を合わせて「核兵器のない世界」への道を切り開く新しい時代がはじまっているとして、核兵器に向けた諸行動に取り組むことを強調しました。
 今年の10月の国連軍縮集会に呼応する「日本宗教者平和会議」in朱鞠内・旭川の具体化がなされ、2年ぶりに実施を予定することになりました。
 最後に宮城泰年代表委員が「90歳を迎え、戦争体験の知らない世代が増えている中で経験者は言い伝え続けなければならない。その使命があると実感しています」とのべ参加者を励ましました。

国連軍縮週間に呼応する2022年日本宗教者平和会議in朱鞠内・旭川


テーマ「戦時下の強制労働犠牲者の歴史、追悼、北東アジアの平和を考える」
オプションは「北海道の歴史、温泉、紅葉を訪ねて」

平和会議10月3日・4日正午 12
(新千歳空港食事を終えて12:00時集合到着ロビー)

■参加規模は30人以上
主な日程
10月3日(月) 集合12:00 新千歳空港到着ロビー 
13:00出発バスにて 車中学習1時間 午後4時30分朱鞠内到着
5時~6時 映画と講演の夕べ  映画 So Long Asleep講演 殿平 善彦
6 レークハウスにて夕食・懇親会  宿泊 朱鞠内レークハウス 
10月4日(火) 午前8時  朝食  午前9時  朱鞠内フィールドワーク
1ダム-記念像-共同墓地(黙とう)-笹の墓標展示館境内にて追悼祈り
まどかの家で休憩 午後12時 平和会議終了、

オプション
北海道の温泉と紅葉を訪ねて10月4日昼食後・5日(1泊2日)
10月4日(火)午後1時朱鞠内発➜白金温泉へ午後3時半着18時食事交流
宿泊:湯元白金温泉ホテル
四季を肌で感じながら、自然に懐かれることのできる当館自慢の露天風呂です。体に染み渡るのは、温泉の効能だけではなく、きっと「心の癒し」も感じていただけることでしょう。源泉100%掛け流しの【天然温泉】。発汗作用が強く、痩せる温泉としても有名です。
10月5日(水) 午前8時  朝食 9時発バスにて➜10時 川村カ子トアイヌ記念館 お話 川村久恵館長➜1130分 男山酒造で利き酒➜12:30 JR旭川駅解散
■参加費35,000円(宿泊・移動費・参加費3,000円、オプション含む)
新千歳空港まで、旭川からの帰宅は自己負担でお願いします。
1次募集締め切り7月末 第2次は8月末まで

ウクライナに平和を!天理教平和の会が支援募金活動


 天理教平和の会(代表・東信治氏)は、4月18日と5月26日、天理市内の天理教本部前で、「ウクライナに平和を!」と訴え、ウクライナ支援募金活動を行い、合計90名から合わせて37,607円の募金を集め、天理大学国際支援募金に寄託しました。
「平和が大事ですね。ともに頑張りましょう。」などと言いながら募金に応じる人たちがつづきました。
 天理教平和の会が、プラッカードを掲げスタンディングをしていることに気付き、遠方からおぢば(天理教本部)に帰参した方々の心のこもった募金です。
 天理教平和の会のウクライナ支援活動は、天理大学に留学していたウクライナ女性・コベリャンスカ・オクサーナさん(45歳)を職員として受け入れることを決定した天理大学に、協賛して募金活動を行っているものです。
 4月27日、東信治天理教平和の会代表らが天理大学学長室企画課を訪問、4月18日に行った第一回目の募金(約50名から寄せられた20,950円)を、山中秀夫天理大学事務局長に手渡しました。この時、山中氏は、コベリャンスカ・オクサーナさんを、天理大学で受け入れる経緯を詳しく述べ、「有難うございます。この募金は、オクサーナさんにお渡しします。」と述べました。2回目の募金も、天理大学に寄託しました。
田辺実氏報告