日本宗教者平和協議会の発表した声明・談話です。

2018年7月豪雨災害お見舞い申し上げます


 西日本を中心とした記録的豪雨により各地で土砂災害、河川の浸水・氾濫などが相次ぎ、210人もの人命が失われ、20人以上の方々の安否が不明となっています。寺院教会など多くの宗教施設も甚大な被害を被っています。
 今後も被害の拡大が予想されます。猛暑が続くなか、約5000人もの方々が避難所に身を寄せており、断水なども続いています。
 豪雨災害にあわれたみなさまに心からお見舞い申し上げます。また、亡くなられた方々、ご遺族の皆さまに心から哀悼の意を表します。
 捜索・救助や住民支援ボランティアを担ってくださっている方々に心から敬意を表します。
 政府と自治体には、人命救助に全力を傾注するとともに、かつてない被害規模の被災地住民のすみやかな救済、適切な避難所の運営、被災者の方がたの心のケアや健康確保など、個人の尊厳や生存権の保障のために全力を傾注するよう強く要請するものです。

2018年7月15日
     日本宗教者平和協議会   事務局長  森 修覚

報道各社 御中

 日本宗教者平和協議会(日本宗平協、荒川庸生理事長)は本日、犯罪を計画段階で処罰する共謀罪の趣旨を盛り込んだ「組織的犯罪処罰法改正案」(「テロ等準備罪」法案)が自民、公明、維新などにより参院本会議で採決が強行されたことに対し、下記の抗議声明を発表しましたのでお知らせいたします。


声明「共謀罪」の採決強行に抗議します

2017年6月15日 日本宗教者平和協議会


 「テロ対策」を口実に、実行されなくても計画の話し合いの段階で取り締まり、処罰できるなど、憲法の保障する思想・信条、内心の自由を侵害する共謀罪法案を参院本会議で自民党、公明党、維新などが委員会審議を打ち切り、採決を強行しました。
私たちは、生きとし生けるものの命と権利を何よりも尊重する宗教者として「共謀罪」法案の採決強行に強く抗議するとともに、その廃止を求めます。
行為がなくても行為者の危険性を処罰した戦前の「治安維持法」と同様、個人の「こころ」の内面に踏み込んで処罰するという共謀罪は憲法違反であり、私たちは絶対に容認することはできません。
また、「組織的犯罪集団」については、捜査当局が恣意的な判断で認定することができ、市民団体はもとより、私たちにとってかけがえのない信仰・教理にまで踏み込み宗教団体・教団までもがいつの間にか捜査対象とされかねません。
戦時下、反戦平和を願い、時の政府がすすめる国策に疑問を抱き、抵抗する政党や労働組合や自由主義者はもとより、多くの宗教教団、宗教者も徹底的に弾圧されました。密告と監視社会の横行など、深刻な人権侵害、基本的人権が蹂躪、宗教弾圧の再来を許すわけにはいきません。
私たち宗教者は、信仰の発露として、ふたたび戦争協力の誤りをくり返さないためにも、戦争法(安保関連法)を強行し、秘密保護法とともにこの「共謀罪」が戦争反対のみならず、政府の方針に異を唱える国民の正当な運動に対する弾圧の道具とされないようその廃止を強く求めるものです。
立憲主義を破壊し、「戦争する国」づくりへと暴走する安倍自公政権による「戦争する国」、憲法を否定する国づくりを許さず、信教の自由、思想・良心の自由など基本的人権を守るために奮闘する決意です。

核兵器禁止条約実現へ=歴史的な国連会議
被爆国日本国民の願いに背を向ける日本政府に抗議する


 3月27日からニューヨークの国連本部で開かれていた核兵器を法的に禁止する条約実現を主題にすえた歴史的国連会議の第一会期が115カ国以上の政府と市民社会の積極的な参加で「核兵器のない世界」を達成するための法的措置について熱心な議論が展開され、31日終了しました。
 会議のエレン・ホワイト議長(コスタリカ)は記者会見で、「破壊的な人道的影響を想い起こさせる」被爆者の演説を高く評価するとともに、合意文書の中核となる禁止事項について建設的な意見交換ができ、第2会期が終わる7月7日までに法的拘束力のある条約案に合意することが達成可能な目標になったと述べましたが、私たちは、この議論と成果を心から歓迎するものです。
 一方、日本の高見沢軍縮大使は、条約交渉は「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」と指摘し、「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」と述べ交渉不参加を表明しました。岸田外相も28日、人類絶滅をもたらす非人道的兵器である核兵器による威嚇や使用を「安全保障」政策と強弁し、「今後この交渉には参加しないことにした」と表明しました。
 国連会議では、日本被団協の藤森俊希さんとカナダ在住のサーロー節子さんの二人の被爆者が発言しました。藤森さんは、核保有国とその同盟国が核兵器廃絶条約をつくることに反対し、唯一の戦争被爆国の日本が核兵器禁止条約の交渉会議の招請を求める国連決議に反対したことに「心が裂ける思いだった」と述べ、「ヒバクシャ国際署名」を広げ、「法的拘束力のある条約の成立と発効に力を尽くそう」とよびかけした。
 サーロー節子さんは、条約制定に向けた議論で恩恵を受ける未来の世代の存在だけでなく、広島・長崎で亡くなった人たちの夢は、「生きているうちに核兵器を廃絶すること」という被爆者の思いを心に刻んで交渉してほしいと述べ、「核兵器は非人道的で違法だという国際基準を確立してほしい」と条約の必要性を訴えるとともに、アメリカなどの核保有国に加え、その「核の傘」に頼る日本政府も交渉に参加していないことについて、「『核の傘』に隠れるのでなく、日本政府は国民の意思に応える独立した行動をとるべきです」と厳しく批判しました。
日本政府は、何らの政策提言もせず、単に核兵器禁止条約は非現実的、核保有国が参加しないもとで核兵器禁止条約をつくることは、「分断をつくる」と述べるなど、単に核保有国が反対することについては何もするなという唯一の戦争被爆国にあるまじき、被爆者と被爆国日本国民の願いに背をむけるものと指摘せざるを得ません。
 私たちは、日本政府の国連会議不参加に厳しく抗議するとともに、被爆者と国民の声に真剣に耳を傾け、核兵器廃絶の願い実現のために誠実に努力するよう強く求めるものです。
 私たち宗教者はいま、いのちの尊さの前で態度決定が厳しく問われています。私たちは、条約原案が示される6~7月の次回会期にむけて「ヒバクシャ国際署名」を宗教界に広げ、核兵器禁止条約の早期締結のために被爆国日本の現代に生きる宗教者としての役割を果たすための決意を新たにするものです。

2017年4月1日   日本宗教者平和協議会

2017年3月21日

日本宗教者平和協議会 事務局長  森 修覚
談話

 「共謀罪」である「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の閣議決定に抗議し、撤回を求める


 安倍政権は本日、「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案を閣議決定しました。
今回閣議決定した法案は「共謀罪」との呼称を使わずに「テロ等準備罪」であるから、過去3回廃案となったものとは違う主張していますが、東京オリンピック開催を理由に「テロ」の文言を加え、見かけばかりを変えたものです。閣議決定に抗議し、その撤回を求めるものです。
「テロ対策」は口実で、現実に犯罪行為がなくても、相談・計画など準備行為をおこなったこと、犯罪の共謀を処罰するという「共謀罪」と本質は何ら変わりありません。
近代刑罰法の原則を踏みにじり、合意という個人の「こころ」の内面に踏み込んで処罰するというのは、まさに現代版「治安維持法」であり、憲法違反の法案を絶対に容認できません。
話し合いや相談したことをもって処罰することは、憲法が保障する内心の自由や思想信条の自由を侵害するものであり、「組織的犯罪集団」については、恣意的な判断で捜査当局が認定することができ、市民団体はもとより、私たちにとってかけがえのない信仰・教理にまで踏み込み宗教団体・教団までもがいつの間にか捜査対象とされ、日常的な監視が横行するなど深刻な人権侵害、基本的人権の蹂躪を招きかねません。
戦前戦中のような密告と監視社会に逆戻りさせてはなりません。
ひとたび、権力が治安立法を手にすればその運用は恣意的に拡大されることは、侵略戦争の下でもっぱら行為ではなく思想を取り締まった「治安維持法」の歴史が証明しています。
戦時下、反戦平和を願い、時の政府がすすめる国策に疑問を抱き、抵抗する政党や労働組合や自由主義者はもとより、多くの宗教教団、宗教者も徹底的に弾圧されました。宗教弾圧の再来を許すわけにはいきません。
安倍政権による憲法改悪の企てとともに、戦争法(安保関連法)を強行し、秘密保護法とともにこの「共謀罪」が戦争反対のみならず、政府の方針に異を唱える国民の正当な運動に対する弾圧のやいばとされかねません。安倍政権による「戦争する国」、憲法を否定する国づくりの暴走を許さず、信教の自由、思想・良心の自由など基本的人権を守るために奮闘する決意です。

オスプレイは直ちに撤去を

2016年12月14日
日本宗教者平和協議会

13日夜、沖縄県の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)配備の垂直着陸機MV22オスプレイが同県名護市安部の沿岸部に墜落しました。防衛省は国内初の重大事故を小さく見せようと「不時着」と発表しましたが、安部沿岸の岩礁でバラバラに大破した無残な姿をさらす機体を見れば墜落であることは明白です。
マスメデアもこの「不時着」を垂れ流し、米軍、安倍政権擁護していることは国民を愚弄するもので許せません。
オスプレイはいかに危険であるかが明らかになった以上、配備は撤回、高江のヘリパット基地建設は中止、辺野古新基地建設の中止を求めます。
去る2日にヘリパット基地はいらない宗教者の集会・抗議を東村・高江で行ってきた日本宗平協として断固抗議します。

北朝鮮の核実験を糾弾する

                     
2016年9月9日
日本宗教者平和協議会 事務局長  森 修覚

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は本日、安保理決議や6カ国協議の共同声明など度重なる国際社会の批判や警告にもかかわらず、5回目の核実験を強行した。
北朝鮮は、核弾頭をミサイルに搭載するために「小型化・軽量化」された核弾頭を必要なだけ生産できるようになったと、核兵器の実戦配備への能力向上を誇示している。
 核武装強化の道を進むことは自らの国際的孤立をいっそう深めるだけである。
北朝鮮のこの度の核実験とこの間の弾道ミサイル発射に厳しく抗議し、糾弾するとともに、いっさいの核・ミサイル開発の即時中止を求めるものです。

 核兵器の廃絶、平和の追求は人類共通の悲願であり、核兵器は、いかなるものの手にあっても許されない。また、いかな状況のもとでも決して使用されてはならない。
いま、最大の焦点は核兵器を禁止し、廃絶するための条約にある。核兵器の廃絶は、人類の生存にかかわる緊急課題であり、国際社会では、核兵器の非人道性の議論におされ、「核兵器のない世界」へ、核兵器を違法なものとして禁止し、廃絶する法的拘束力のある措置を求める流れが広がっている。
日本政府には、アメリカの「核抑止力」依存をやめ、核保有国の代弁者でなく被爆国にふさわしい役割を果たすよう強く求めるものである。

「内なる心の平和と外なる世界の平和を」「平和の祈りを行動の波へ」をスローガンに、宗派・信仰の相違をこえて団結し、不殺生と慈悲、平和を求めるこころで核兵器廃絶、原発ゼロなどの共同の取り組みをすすめてきた。
被爆者は、「後世の人びとが生き地獄を体験しないように、生きている間に何としても核兵器のない世界を実現したい」と訴えている。核兵器を禁止し、廃絶する条約の交渉開始を求め、世界で数億の署名を目標にした「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(「ヒバクシャ国際署名」)を広げる決意である。

安倍晋三首相の「核先制不使用」反対の発言に抗議する

                                   2016年8月18日 日本宗教者平和協議会

 安倍晋三首相は、オバマ米大統領が検討している核兵器の先制不使用宣言について、「抑止力を弱める」と反対する意向を伝えていたと報じられています。
米紙ワシントン・ポストによると、安倍首相はアメリカが先制不使用を宣言すると、北朝鮮のような国々への抑止力を弱めることになるとして、宣言に反対する意向を自ら伝えたと報じています。
 「抑止力」の名において、軍備の高度化や拡張をすすめ、核兵器の使用を正当化する安倍首相の姿勢は、「核のない世界」に逆行し、安全保障どころか、アジアと世界の緊張と核兵器使用の危険を増大させるものといわなければなりません。
国連総会においてくり返し確認されているとおり、核兵器の使用を防ぐ唯一の方法は核兵器の完全廃絶以外にありません。
私たちは、安倍首相の核兵器の先制不使用宣言に反対という被爆国政府にあるまじき許しがたい姿勢に、怒りを込めて抗議するとともに、発言の撤回を求めるものです。
安倍首相は先日、広島と長崎の平和式典において、広島・長崎で起こった悲惨な経験を二度とくり返させてはならないと、「核兵器のない世界」に向けて「努力を重ねていく」と表明しました。しかし、日本政府が実際に行っていることは、国連総会で核兵器禁止条約を求める決議に棄権するなど世界の大勢にも、国民の願いにも反する被爆国政府にあるまじきものです。
被爆者は、「ふたたび核兵器を使うな」、「核戦争起すな、核兵器なくせ」と自らの被爆体験を語り、力の限り核兵器の恐ろしさ、残酷さを語り広げてこられました。
 私たちは、広島・長崎の被爆者が呼びかけた、「核兵器を禁止し、廃絶する条約の締結を求める国際署名」の前進に力をそそぎ、核兵器禁止条約を求める世論を高めるとともに、いのちの尊さを覚え、「殺し、殺される」戦争を二度とくり返してはならないと祈念する宗教者として、安倍首相の神仏をも畏れず、平和実現を核兵器に恃(たの)むがごとき愚見に対する警告と抗議の意思を強く表明するものです。

<東京都知事選挙>

野党統一候補の鳥越俊太郎さんを推薦します

2016年7月14日 日本宗教者平和協議会

「神を信じるものも信じない者も」は、ナチス・ドイツへの抵抗をよびかけたフランスのレジスタンスの詩人ルイ・アラゴンの言葉です。
先の参議院選挙で私たちは、憲法違反の安保法制=「戦争法」の廃止、立憲主義を取り戻し、安倍自公政権の改憲を許さないという「大義」のためのたたかいを市民と野党が力をあわせて押しすすめ、重要な成果を収めました。

 都民の生活を第一に考えるべき都知事が、カネの問題などで相次いで短期で辞任するという異常な事態のもとで、いよいよ東京都知事選挙が告示されました。
私たちは、この都知事選挙で、市民と野党共闘をさらに発展させ、「あなたに都政を取り戻す」ために立候補された鳥越俊太郎さんを推薦し、「聞く耳を持つ知事」「住んでよし、働いてよし、環境によしの東京を実現」「〝困った〟を希望に変える東京へ」全力をあげる決意です。

これまで2度にわたって立候補され、大奮闘・大健闘された元日弁連会長の宇都宮健児さんは、野党4党が「統一候補」として鳥越さんを支援するという流れのなかで、立候補辞退という苦渋の決断をされたことに、ご本人はもとより、ともにたたかってこられた人びとに心から敬意を表するものです。

 私たちは、宇都宮さんの政策をきちんと引き継ぐ鳥越俊太郎さんを、「平和の祈りを行動の波へ」と宗教者のなかに支持をひろげ、何としても東京都知事に押し上げる決意です。

 金銭問題などで相次いで辞任に追い込まれた知事を推薦してきた自民、公明両党が今回推薦するのは、告示直前まで東京電力の社外取締役を務めていた人物で、東電福島第一原発事故の責任逃れに終始し、原発イエスの人物です。また、元防衛大臣の女性候補も、安倍改憲を容認し、日本の核武装について「国際情勢によっては検討すべき」と主張(03年11月)するなど、二人とも首都東京の知事にふさわしくありません。

 鳥越俊太郎さんを重ねて推薦するものです。鳥越さんを何としても東京都知事に押し上げ、首都東京から全国に市民と野党共闘をさらに発展させ、日本の政治の流れを大きく変えましょう。

アピール  被爆者とともに核兵器のない世界を
「内なる心の平和と外なる世界の平和」のために―祈りを行動の波へ

2016年2月29日 被災62年3・1ビキニデー宗教者平和運動交流集会



 62年前の1954年3月1日、アメリカが中部太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁でおこなった水爆実験で焼津を母港とするマグロ漁船・第五福竜丸をはじめ多くの船が被災し、「放射能雨」など地球規模の深刻な汚染と被害を引き起こしました。その年の9月23日、第五福竜丸の無線長・久保山愛吉さんが「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」と言い遺して亡くなりました。
 私たち宗教者は、広島・長崎の被爆者の願いを共有し、折鶴行脚(63年)など被爆者援護法を求める運動の一翼を担い、1964年以来、被爆の実相を伝え、広げながら、久保山愛吉さんの墓前祭を純粋な宗教的行事として主催し、核兵器廃絶への決意を新たにし合ってきました。
 昨年末の国連総会では、核兵器を非人道的な兵器として全面廃絶することを求める決議「核兵器の人道上の帰結」が初めて採択されるなど、核兵器の非人道性を告発し、核兵器禁止条約締結を求める流れが引き続き広がっています。
しかし、日本政府は、アメリカの「核抑止力」「核の傘」が必要との立場をとり、核兵器禁止を求める国連決議にすべて棄権するなど、被爆国にあるまじき態度をつづけています。
 核兵器国はこの世界の流れに追い詰められ、反発を強めています。これを打ち破り、核兵器の非人道性から核兵器禁止を求める流れを大きく発展させ、「核兵器のない世界」へと前進させるために被爆の実相と核兵器廃絶を求める被爆者の声を国内外に広げる取り組みをさらに広げることが求められています。
 主権在民や信教の自由、政教分離を定めた日本国憲法を守り、原発再稼動、沖縄県民の創意を無視しての辺野古新基地建設を許さず、「戦争する国」ではなく、いま取り組まれている「戦争法廃止を求める2000万人統一署名」を成功させ、そのうえで、被爆者が準備している核兵器廃絶を求める新しい国際署名の運動を宗教界でも共同を広げて取り組みましょう。
一方、「新しい時代にふさわしい新憲法」の制定を運動目標とし、宗教関係者が役員の約3分の1を占める「日本会議」が、1000万人の賛同署名を集めるために作った別働組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」がいま神社境内などで、「私は憲法改正に賛成します」という文言だけの署名に取り組んでいます。
 「戦争法」強行でアメリカの戦争に世界中で協力する体制整備に乗り出し、憲法9条との矛盾が極限に達する中、安倍晋三首相の憲法改悪に向けた前のめりの姿勢が加速し続けています。「国防軍」保持や「緊急事態条項」など「戦争する国」づくりの狙いと一体の憲法の明文改憲をめざす安倍自公政権の暴走をくい止めましょう。
 憲法違反、立憲主義と民主主義を踏みにじる「戦争法」は一刻も放置できません。国民の切実な願いに応え、野党各党は来る参院選挙で「戦争法」廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、安倍政権打倒などをめざしての選挙協力に合意しました。この合意を心から歓迎するものです。
 戦争ノー、核兵器ノー、原発ゼロ、地球環境の保全は、国民多数の一致した願いであり、「命を尊び、育む」宗教者のとるべき道です。この切実な願いの実現のために諸階層の人びととの連帯と共同を発展させ、「祈りを行動の波へ」と広げ、憲法を守る世論と運動をさらに宗教界に広げましょう。

北朝鮮の水爆実験を厳しく糾弾し、核開発計画の放棄を要求する

2016年1月6日 日本宗教者平和協議会



 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)政府は本日、水爆実験を強行したと発表し、「水爆の実験はアメリカをはじめとする敵対勢力から、国の自主権と生存権を守り、朝鮮半島の平和と安全を保証する自衛措置だ」と正当化し、「核抑止力を質的、量的に絶えず強化していく」と主張した。

 私たちは、宗教的倫理性に基づき核兵器全面禁止・廃絶の実現を求めて取り組んできたものとして北朝鮮の水爆実験の強行という許しがたい暴挙を厳しく糾弾するとともに、北朝鮮政府にただちに核開発計画を放棄するよう強く要求する。

 国際政治ではいま、核兵器の非人道性を告発し、その使用の禁止と廃絶を求める流れが急速に広がっています。私たちは被爆国日本の宗教者として、被爆者とともに核兵器が2度と使われないために、核兵器の完全廃絶、「核兵器のない世界」の実現にむけてひき続き奮闘する決意です。

 日本政府が核保有国が反対していることを理由に、核兵器禁止条約に賛成せず、アメリカの「核の傘」のもとで、自衛のための核使用は認めるという、被爆国にあるまじき立場をとっている。
私たちは、核破局の危険を除去するために、「核抑止力」論を放棄し、ただちに核兵器禁止条約の交渉を開始するよう強く求めるものです。

翁長知事の、辺野古埋め立て承認取り消しを支持します

2015年10月15日 日本宗教者平和協議会



 翁長雄志沖縄県知事は13日、名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て承認を取り消しました。
 私たちは、翁長知事の第三者委員会による検証結果と、この間の選挙でくり返し示された圧倒的な沖縄県民の願いに応えた勇気ある今回の決断をこころから歓迎し、全面的に支持・連帯を表明するとともに、安倍政権に沖縄県知事のこの判断を尊重し、従うよう強く求めるものです。
 私たちはこの間、沖縄の宗教者と連帯し続けてきました。先月も代表を派遣し、沖縄の宗教者とともに名護市辺野古のいのち豊な自然環境を破壊し、戦争のための最新鋭の米軍新基地建設を許さず、米軍に不当に奪われたすべての土地の返還と、虐げられてきた人権侵害の回復を求めて「辺野古の海―祈りの航海」に取り組みました。
 戦争のための新たな米軍の出撃基地の建設は絶対に許されません。
 私たちは安倍内閣に、沖縄県民の8割を超える「県内移設反対」、7割以上の「埋め立て承認取り消し支持」の意思を尊重し、新基地建設の断念、普天間基地の無条件返還という人間の尊厳に関わる問題の解決をはかるよう強く求めます。
 最後に、防衛局が「私人」になりすまして「不服審査請求」し、国土交通相が「承認取り消しの執行停止と無効」の採決をおこなうなどという地方自治、法治主義、民主主義をないがしろにする茶番は断じて許されないこと、それは、「海外で戦争する国」づくりの安全保障関連法(戦争法)の「可決・成立」と同様に無法であることを指摘しておきます。
 私たちは、「殺すな、殺されるな、殺すことを許すな」という共通の教えにたって、引きつづき沖縄県民・宗教者と連帯し米軍新基地建設阻止のために取り組む決意です。


「戦争法案」採決強行を断固糾弾する

2015年9月19日 日本宗教者平和協議会



 自民・公明など政府与党は本日未明、国会を包囲する抗議行動と、全国各地の国民の反対と怒りの声を踏みにじり、特別委員会での審議などといえない言語道断の暴挙の「採決」をもとに、ひとかけらの道理もなく参議院本会議において海外で戦争する国へ道をひらく「戦争法案」を可決・成立させた。
 私たちは、憲政史上最悪の憲法破壊の今回の暴挙を断固糾弾し、撤回を強く要求して引き続き奮闘する決意を表明する。
 安倍首相自身、集団的自衛権の行使を容認する立法事実さえ説明できず、審議すればするほど、海外で武力行使する憲法違反の法案であることが明らかにされ、加えて内部文書で自衛隊中枢部が、法案が提出される以前から法案を先取りした戦争法の具体化を進めていたことなど自衛隊の暴走も浮き彫りにされ、その真相解明もないままに成立を強行するなど断じて許されない。
 戦争法案の集団的自衛権の行使は、日本が直接に武力攻撃を受けていないのに、「存立危機事態」を口実に、第三国による他国への武力攻撃を排除するために日本が武力行使することが可能になるというものである。
 いま、戦後かつてないほどに、いてもたってもいられないという広範な国民各界各層の自発的なたたかいは日毎に広がり、「安全保障関連法案」と称する戦争法案に反対し、また審議が尽くされていないとして今国会での成立に反対との声はどの世論調査によっても6割から7割にも及んでいる。 
 戦後70年間、日本国憲法の下で培われてきた憲法の平和主義、立憲主義、そして民主主義を破壊するこの法律の存在は、憲法98条の「この憲法は、国の最高法規であって、その条項に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」と明確に定めるように断じて許されない。
 私たち宗教者は、「殺すな、殺させるな、殺すことを許すな」とのそれぞれの教えに固く立ち、命の道と死の道のわかれ道に立たされていることを自覚し、かつての侵略戦争と植民地支配に協力・加担した深刻な反省・懺悔のうえに、そしてまた一人の主権者として、安倍政権打倒、憲法違反の法律を断じて許さないために引き続き全力をつくす決意である。

安倍首相と自民・公明の与党による戦争法案の採決強行を糾弾し、廃案を要求する

2015年7月15 日 日本宗教者平和協議会



 安倍政権と自民・公明の与党は15日、日本国憲法の平和主義を真っ向から蹂躙し、憲法違反の戦争法案(安全保障関連法案)を衆院安保法制特別委員会で数を頼みに採決を強行しました。
 戦前・戦中の宗教教団の協力・加担、70 年前の悲惨な戦争の反省に立ち、「殺すな、殺されるな」「平和の祈りを行動の波へ」と取り組んできた私たち宗教者は、戦争法案の採決強行を糾弾し、同法案の廃案を強く要求します。 衆議院での審議を通じて、憲法違反の法案は時間をかけて議論しても違憲であり、戦争法案は憲法の前文や武力行使を禁じ、交戦権を放棄した憲法9条と両立しないことが次々と浮き彫りにされました。政府が、憲法違反の法案を国会に提出し、成立させようとすること自体許されないことは自明のことです。
 憲法学者に加え、内閣の憲法解釈を担った元法制局長官からも法案の違憲性が指摘されました。安倍首相は強権的な姿勢で「安保環境の変容」などと破綻済みの言い分をくり返し、大臣答弁は混迷を深め、政府の説明は完全に破綻しました。加えて、自民党の言論弾圧の資質も明らかになるなど、国民のきびしい批判と反対、疑問が広がっています。
 平和主義だけでなく立憲主義や国民主権でも憲法を守る姿勢がない安倍政権が国民のなかで孤立していることは、世論調査の結果からも明らかであり、国民の大多数が憲法違反と考える法案は廃案以外にありません。
 自民党は多数の議席を確保していますが、昨年末の総選挙で同党が獲得した得票率は17%にすぎず、この「虚構の多数」をかさにした横暴を断じて許すわけにはいきません。また、公明党が、結党以来最大の売りにしてきた「平和の党」が看板倒れであり、同党の無責任で反国民的な姿が、あらためて浮き彫りとなりました。

 軍事同盟は時代遅れです。外交努力を怠り、安易に武力行使をすれば、そこから果てしない暴力の連鎖が始まることは明らかであり、日本国憲法は、日本が歩むべき未来に則した極めて現実的な指針であります。
 戦後70 年の節目の年を迎え宗教教団や団体が、平和を希求し、戦争法案反対の声をあげています。平和を求める祈りをあわせ、戦争法案の撤回、廃案という歴史的責務を果たすためにひきつづき奮闘する決意です。

憲法破壊の暴挙、「戦争法案」の閣議決定、国会提出に抗議し、その撤回を要求する

2015年5月15 日 日本宗教者平和協議会



 安倍内閣は14日、国民多数の反対の声を踏みにじり、これまでの地理的制限などを撤廃し、時・場所を問わない自衛隊の恒久的な海外派兵と、武器使用容認などを含む、アメリカなどとともに「海外で戦争できる国」にする「平和安全法制整備法案」と「国際平和支援法案」を閣議決定し、15日国会に提出しました。
 これは集団的自衛権行使容認の「閣議決定」(昨年7月1日)と、「切れ目のない、力強い、柔軟かつ実効的な日米共同対応」を打ち出した日米新ガイドラインの具体化として、「殺し、殺される国」へ日本を変質させ、憲法9条を根底から破壊する戦後最悪の暴挙です。私たちはこれらの法案に強く抗議し、その撤回を要求します。

 そもそも海外での武力行使はそれ自体、国際紛争の解決に当たって武力行使を禁じ、交戦権を放棄した憲法9条が禁止する行為そのものであり、法案は日本国憲法の根幹に対する許しがたい破壊行為にほかなりません。戦後一貫して保持してきた「海外で武力行使しない」という憲法9条破壊の法案をただちに撤回するよう、重ねて要求するものです。

 戦前・戦中の宗教教団の戦争責任を懺悔告白し、この懺悔から憲法9条擁護、平和運動に50年余にわたって取り組んできた私たちは、戦争に突き進む国づくりと新たな「英霊」づくりを決して許すことはできません。日本の未来、若者の命にかかわる憲法破壊の企てを阻止するために、歴史的責任を果たすべく全力をあげて奮闘する決意です。