ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマを結ぶ
「非核の火」碑前祭開かれる



福島県楢葉町の宝鏡寺に上野東照宮から原爆の火を移してヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ を結ぶ「非核の火」第2回碑前祭が3月11日に行われました。
 会場となっている非核の火の隣には、安斎先生と早川住職で作られた伝言館がありましたが、今回はその隣に未来館という建物が出来ていました。未来館の入り口には「希望の未来へ いま 自分が想うこと 自分に出来ることを いま 生きているみんなで」と書かれていました。伝言館が記憶と記録を担っている一方で、未来館は学習、交流、休憩と多目的に活動をする場となっていました。
 碑前祭では「非核の火」を灯す会のの伊東達也代共同代表は、ロシアに「満腔の怒り怒りを込めて、侵略戦争をやめることを求める」と表明。原発事故で取り返しのつかない被害を受けたが、草の根の運動で県内原発ゼロをを勝ち取ったとして「『みんなで行動すれば何かはなせる』という福島の教訓を全国に広げる」決意をのべました。
早川篤雄住職は「核兵器の廃絶、原発ゼロの思いを次世代に伝える」とかたり,NHKのEテレの番組「福島からの伝言」に出演することを紹介しました。
 伝言館の副館長で立命館大学安斎育郎名誉教授は「非核、平和な社会を実現にする象徴となってほしい」と「アンネのバラ」を宝鏡寺に届けると紹介。
 境内には静岡県島田市在住の粕谷たか子さんが育てて贈られた非核・平和のシンボル、「愛吉・すずのばら」の挿し木が移植されています。ビキニ環礁での水爆実験で被爆した「第五福竜丸の無線長の久保山愛吉さんの妻、すずさん(ともに故人)が育てたバラの「ひ孫」にあたり、あいさつに立った粕谷さんは「福島に植えられ、平和運動にとって意義深い」と話しました。(3・1ビキニデーで墓前報告七ページ)
 日本宗平協からは東京宗平協の小山弘泉師がこれまでの「東日本大震災・原発廃炉を願う諸宗教の祈り」を毎年、福島で実施してきたことを紹介し、コロナ禍で実施が困難の中この碑前祭で「祈りの」の機会を作っていただいていることに感謝を述べて、今回は神道で東京八王子の浅川神社の奥田靖二宮司が祝詞。
「いま、ロシアによるウクライナ侵攻に加え、原発破壊の報有りし折りから即ちに戦闘停止を願い平和祈願を乞祈み奉するを聞食せ白す」とロシアのウクライナ侵略を批判し、停戦を呼びかけました。
 震災の2時46分より前に式典は終了し、楢葉町の防災無線での黙とうの呼びかけで、黙祷とお祈りを致しました。      岡田隆法記

(写真提供 北千住教会・前川勉氏)


NHKEテレの「こころの時代」福島からの伝言

 早川篤雄宝鏡寺住職の思いを報道


3月13日(日)午前5時からNHK「こころの時代」「福島からの伝言」放映されました。
 宝鏡寺の住職・早川篤雄さんは、去年3月、寺の境内に「伝言館」と名付けた資料館を作った。福島第一原発事故の前から長年、危険性を指摘してきた早川住職の「伝言」とは? 福島県浜通りにある寺の一角に、福島第一原発事故の惨禍と教訓を伝える資料館「伝言館」がオープンした。住職の早川篤雄さん(82)は、戦後の浜通りで、原発の誘致・建設、変わる地域を見つめてきた。地域で福祉施設を運営するなど「自他がともに幸せになる道」を探ってきた。その一方で、長年、原子力発電所の危険性を指摘し、少数者としての道も歩んできた。原発事故で奪われたもの、そして、次の世代への「伝言」をうかがう (NHKホームページより)
 早川師のさりげない語り口と内に秘めた思いがじわじわと伝わってきました。NHK「こころの時代」久しぶりの秀作でした。
(京都・大森)

 3月16日にはNHKEテレのハートネットの原発被災地今「帰る場があるということ」で早川篤雄住職の奥様の千枝子さんが出演。


 7年前、東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示が解除された双葉郡楢葉町。そこに障害者の働く場になっている「ふたばの里」はある。今年1月、代表の早川千枝子さん(78)たちは豆腐の製造・販売を始めた。病院や福祉サービスなどが不足している双葉郡。隣の市まで高い交通費を負担して生活する「ふたばの里」の利用者に、少しでも高い工賃を払いたいと奮闘中だ。原発被災地に帰る場所をつくるーその歩みを見つめる。(NHKホームページより)
ふたばの里へ毎年、年末に宗平協として「ちひろカレンダー」を送っています。