一段と取り組みと共同を広げ、改憲の野望を打ち砕こう  日本宗教者平和協議会


 安倍首相と自民党は、改憲に向けた異様な執念を示しています。安倍首相は9月11日、内閣改造にあたり「憲法改正を必ず成し遂げる」と語り、自民党人事にあたっても「憲法改正を党一丸となって力強く進めたい」と語っています。自民党新4役も一様に改憲を強調しています。臨時国会の所信表明演説でも、安倍首相は改憲議論を国会に呼びかけ、自民党議員は代表質問等で改憲を次々と要求しています。
 1011日、自民党憲法改正推進本部は全体会合を開催し、日本会議国会議員懇談会会長の古屋圭司氏を本部長代行に、根本匠前厚労大臣を事務総長に当てる人事を確認するとともに、地方での改憲機運を盛り上げるために「憲法改正推進遊説・組織委員会」の新設も決めています。1018日には二階俊博幹事長の地元の和歌山市で900人の改憲集会が開催され、岸田文雄政調会長の地元の広島や埼玉でも計画、自民党は全国的に改憲集会を展開する方針です。下村博文前憲法改正本部長を選挙対策委員長に据えたのも改憲の取り組みと選挙を絡ませ睨みを効かせる布陣です。
 臨時国会において、何としても自民党改憲案を憲法審査会に提示し、通常国会を通して強引に改憲発議に突き進む野望を秘めた自民党の動きとなっています。
 憲法の改正は、本来、主権者である国民の多数の意思に基づいて進めるのが原則です。日本世論調査会が10月5・6日に行った世論調査では、「憲法9条を改正する必要があるか」の問いでは56・3%が「必要ない」と答えており、そもそも、「改憲」の基盤が存在していないことは明白です。憲法尊重擁護義務が課せられた首相・閣僚や国会議員が率先して改憲の旗を振ることは、憲法に明確に違反するとともに国民主権への挑戦です。
 当面、臨時国会において自民党改憲案の提示を阻止するために、一段と取り組みと共同を広げること、この秋の運動に勢いつけていくことが痛切に求められています。
 安倍改憲と6年間たたかい続けてきた総決算として互いに奮闘することをこころより呼びかけるものです。

沖縄との連帯、被爆75年・2020年へ役割果たそう
日本宗教者平和会議開催


 日本宗教者平和協議会は21日から沖縄県で日本宗教者平和会議を開き、全国から40人が参加しました。
 那覇市内での初日の会議の開会あいさつで、遠藤教温代表理事は、9条改憲を許さず、侵略戦争・植民地支配の加害の責任を自覚し、沖縄のたたかいに学び、連帯し平和のたたかいを全国へ広げましょうとあいさつ。
子どもたちの未来に責任を
 前名護市長の稲嶺進氏は、地方自治の問題について生活と身近な名護市の民主主義を守るため、安倍政権の横暴な行いに全力で戦ってきたと述べるとともに、〝琉球処分〟以来の差別的処遇や「平和憲法のもとへ、核抜き本土並み」復帰、辺野古米軍新基地建設反対など沖縄県民のたたかいと、自分たちの権利を守り、未来に責任を持てる街づくりについて報告しました。
 そして、2014年4月から座り込みは5年半を超えたが、辺野古を政争の具にはさせず、党派や政策の違いを超えた反基地の一点共闘で取り組んできた。それが、「オール沖縄」のたたかいに結実してきたと強調しました。
非暴力の抵抗運動とは
 「島ぐるみ宗教者の会」の谷大二カトリック名誉司教と長谷寺の岡田弘隆住職から取り組みを報告していただきました。
谷名誉司教は、豊富な映像を使って非暴力による抵抗運動を報告し、「強者にとっては一度の負けが決定的だが、弱者にとっては負け続けることを止めた時が敗北だ」「勝つ方法はあきらめないこと」と強調し、あきらめないことの大切さを訴えました。同時に、安倍政権下の裁判では司法は政権の下僕になりはてており、辺野古新基地建設を止めるには現場での非暴力の徹底した抵抗運動で現実的に工事を止めるしかない。そのために世論を喚起し、県民多数が決起・抵抗し全国に訴えていきたいと強調しました。
そして、「島ぐるみ宗教者の会」が、①辺野古新基地建設反対、②普天間基地の即時返還、③ヤンバルの自然を返せ―とパンフ『命ドぅ宝 沖縄の基地問題を解決するために』を発行・普及の取りくみが報告されました。
島ぐるみ宗教者の会の歩み
岡田弘隆師は、2014年10月の「島ぐるみ宗教者の会」結成以来の歩みを報告するとともに、沖縄で地上戦が始まる前の1945年1月、「彦山丸」の朝鮮出身者を含む犠牲者14名の遺骨を収容し、故郷に返す取り組みを呼びかけた「沖縄県本部町健堅(けんけん)の遺骨を故郷に帰す会」について訴えました。
 参加者は、決議「被爆75年・2020年にむけ宗教者の役割を果たしましょう」「日韓関係を憂い、近隣諸国との友好を求めるアピール」(別掲参照)を採択しました。
辺野古を訪問
 翌22日は天皇即位儀式の「休日」のため埋め立て作業がなく、抗議行動もありませんでしたが参加者はバスで辺野古へ向かいました。小雨の中、キャンプシュワブ・ゲート前や辺野古漁港、瀬高、汀間漁港などから状況を学ぶとともに、谷さんが調整し、準備してくださった「平和丸」に辺野古漁港から数人が乗り込み海上から調査・抗議しました。エメラルドグリーンの海、海底のサンゴ、数匹のウミガメにも遭遇し、改めて絶対にこの美しい自然を破壊し、戦争のための基地を造ることを断じて許すわけにはいかないことを実感しました。
沖縄の小さな島
『宮古島』のいま
 空路、宮古島へ移動し、夕方には日本基督教団宮古島教会の坂口聖子牧師より「沖縄の小さな島から『宮古島』のいま」と題して報告を受け、住民の暮らしと美しい自然を破壊し、弾薬庫着工やミサイル配備などで危険にさらされている実態と、ここ10年の間に宮古島をはじめ南西諸島への陸海空自衛隊のミサイル基地建設など配備増強と軍事要塞化がすすめられ、1711月から宮古島で極めて攻撃性の高いミサイル基地の配備が強行され、地下水源の汚染など島の自然環境破壊の危険があることなどの現状が報告されました。
 最後に、坂口牧師は教会ではお安い「ゲストハウス」を設けており、「ぜひ、気軽に起しいただき、平和について一緒に考えていけることを願っています」と呼びかけました。
 23日には、早朝、島東部の保良(ぼら)鉱山地区のわずか200メートルに住宅もある弾薬庫建設阻止行動に参加しました。その後、千代田の陸上自衛隊宮古島駐屯地ゲート前で念仏、題目、讃美歌など諸宗教の祈りをささげ、軍事同盟も基地もなくそうと誓いを新たにしました。
 宮古島教会の尾毛佳靖子牧師と坂口牧師のご案内で宮古島一番の観光スッポトをご案内いただくなど、島の自然の魅力を堪能させていただきました。感謝でした。

被爆75年・2020年にむけ宗教者の役割を果たしましょう


 私たちは相互に相手の信仰と人格を尊重し、「内なる心の平和と外なる世界の平和を」「平和の祈りを行動の波へ」のスローガンのもと、先の侵略戦争と植民地支配への協力・加胆の反省にたって、平和憲法擁護、信教の自由・政教分離、人類的な悲願である核兵器の禁止・廃絶、軍事同盟の破棄と一切の軍事基地の撤去など具体的な課題を提起し、実際の行動で共同をひろげてきました。
 原水爆禁止2019年世界大会は、被爆75年の2020年にむけて世界的な行動をよびかけ、9月には来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議の際に、「人類は、存亡にかかわるふたつの脅威――増大する核戦争の危険と気候の崩壊とに直面しています」と「世界大会・ニューヨーク」開催が呼びかけられました。そこでは、「ヒバクシャ国際署名」などをNPT再検討会議への提出、「国際的かつ多宗派の宗教的儀式」の開催が呼びかけらました。
 気候問題や社会的経済的正義の課題と結んで、核兵器禁止条約を早期に発効させるため、この「世界大会・ニューヨーク」の成功など、被爆75年・2020年にむけ、代表派遣の取り組みなど宗教者としての社会的責務を自覚し、平和の課題で市民との共同をさらにひろげ、課せられた重要な役割を果たそうではありませんか。
 戦争の惨禍を二度とくり返さないとの深い反省に立って私たちは、世界に先がけ、戦争の放棄・戦力の不保持・交戦権の否認をうたった第9条をふくむ平和憲法を手にしました。戦争への協力・加担、植民地伝道、「宣撫」工作という痛苦の体験を持つ日本の宗教者として、靖国神社が発信する侵略戦争正当化を許さず、憲法を守る課題がいっそう重要になっています。
安倍再改造内閣は、侵略戦争と植民地支配を認めず、「自存自衛」「アジア解放」の正義の戦争だったとする「靖国」派が政権の中枢に入り込み、改憲をめざす勢力の中心を担っています。
明治憲法下の旧皇室典範と登極令を踏襲した形式を採用し22日には「即位礼正殿の儀」が、11月には「大嘗祭」が行われます。皇室の私的な宗教行事であるこれらの一連の儀式を、安倍政権が国民統合のために利用し、莫大な税金を使って国家行事として行うことは、憲法に保障されている「信教の自由」と「政教分離の原則」「国民主権」を侵すものであり、あらためて強く抗議するものです。
 東電福島第1原発事故後の再稼働など原発政策が厳しく問われ、福島県民が避難生活を余儀なくされる状況がつづく時期に、国民が払った電気料金を原資とする不透明な「原発マネー」が関西電力経営陣らに還流させていたという、原発が立地する自治体の有力者と電力会社との癒着の底知れぬ汚染の闇が明らかになりました。原発再稼動を許さず、「原発ゼロ」をめざし、「宗教者祈りのつどい」の取り組みなどを継続しましょう。
 翁長雄志前知事の言葉を借りるならば、日米地位協定と日米合同委員会は、「地位協定が憲法に優越し、合同委員会が国会に上位し、安保体制に司法信義は及ばず、すべて日本の主権の上にある」という従属の法的構造にあります。地位協定の抜本的見直しと合同委員会の密約システムの廃止は不可欠であり、日米安保条約自体の終了・廃棄と一体のものとして取り組まなければなりません。
 トランプ米政権は、軍事増強をすすめる中国に対し「インド太平洋戦略」との軍事戦略をとっています。宮古島・石垣島など南西諸島への自衛隊配備は、「日本防衛」とは無縁の離島防衛に名を借りた対中国〝封じ込め〟へ日本などの同盟国を動員するものです。
格差と貧困が拡大し、人間をおとしめる政治がまかり通っています。社会的少数者や弱者に対する差別やヘイトなど、人間の尊厳と平等を守り、その権利を擁護し、一人ひとりのいのちと尊厳を守り、大切にする社会を築きましょう。憲法改悪と軍事化、戦争の危険な動きに反対し、日本政府の姿勢を非核平和の方向へ変え、非核と憲法9条を生かす日本としましょう。沖縄の新基地建設に反対し、基地のない平和な沖縄への大きな展望を切り開くために力を合わせましょう。
   2019年1021日        2019年日本宗教者平和会議 in 那覇・宮古島

日韓関係を憂い、近隣諸国との友好を求めるアピール


 安倍政権は、韓国大法院(最高裁)が昨年10月、元徴用工が求めた雇い主の新日鉄住金に損害賠償を認めた判決を確定させたことに対し、日韓条約(1965年)で放棄した国家間の請求権問題とすり替え「判決は国際法に照らしてあり得ない」などと事実を歪め韓国批判をはじめ、一方で「徴用工とは関係ない」と言いながら「安全保障」を理由に半導体などの輸出規制と韓国企業への「ホワイト国」外しにエスカレートさせ、マスコミによる過剰報道などにより対立は深刻化・敵対化しています。
 このような事実の歪曲や捏造により対立状況を作り上げることは、国家間の緊張状態を演出し、自国民の意識統合をして国内の矛盾を隠蔽する国家権力の常套手段でもあります。殊に安倍政権が最優先に進めている憲法9条への自衛隊の明記の実現には、「敵」の存在が不可欠です。しかもその「敵」は近隣でなくてはなりません。北朝鮮のミサイル実験に対し全国瞬時警報システム(Jアラート)を鳴動させ不安を煽り、アメリカの求める多額のミサイル防衛システムを導入し、韓国の告発に対しは事実を無視し敵愾心を増醸しています。これによって、戦争ができる国・戦争をする国、アベ的「普通の国」への形成過程が進行しています。独裁国家と民主国家という異なる政治体制の南北朝鮮を同時に敵化することは矛盾しているようにも見えますが、そこは日韓併合による嘗ての植民地であり、その歴史を肯定する立場からは、「朝鮮の反乱」として捉えられているのでしょう。植民地支配を「自虐史観」として国民に心理的防衛機運を誘発し事実を直視させない、未成熟国家の世論誘導を見破らなければなりません。
 また、隣国中国との中継点でもある尖閣諸島を遥かに仰ぐ、ここ沖縄の宮古島では、自衛隊のミサイル基地建設が強行されようとしています。「危険な中国」が強調され国民の心理的防衛機運が作られています。殺さない・殺させない世界を実現するために、私たち宗教者は、事実を直視する智慧と勇気を堅持し、韓国を初め近隣諸国・諸民族との友好と交流の拡大を求めます。
   2019年1021日     日本宗教者平和会議 in 沖縄・宮古島

被爆75年、2020年NPT・NY世界大会へ 宗教者代表団派遣を

 日本宗平協はこの間、「核兵器のない世界」の実現へ、核不拡散条約(NPT)再検討会議でのこれまでの合意の実行や核兵器禁止条約発効をめざし取り組んできました。
 来年春には、ニューヨークの国連本部で5年ごとに開かれるNPT再検討会議に際して「原水爆禁止世界大会inニューヨーク」が開催されます。
 日本宗平協は、これらの会議をはじめとする国際共同行動に参加する宗教者代表団を派遣します。
 2017年7月7日、122カ国によって採択された核兵器禁止条約は批准33カ国、調印79カ国となっています。「核兵器のない世界」への扉を開く2020年・被爆75年にするために、草の根からの運動、市民社会と諸国政府の共同の力を大きく結集するこの行動に、宗教者としての役割を果たそうではありません。
 世界大会の呼びかけは、関連諸行事のなかで具体的に「国際的かつ宗派を超えた宗教的儀式・祈り」の取り組みが呼びかけられています。
 核戦争阻止、核兵器全面禁止・廃絶、被爆者援護・連帯を掲げて3・1久保山愛吉墓前祭や「いのちをえらびとる断食の祈り」などに取り組み続けてきた宗教者の代表団派遣を成功させましょう。

公開講演会=京都宗教者平和協議会で

日本仏教の歴史と「戦争」

―憲法9条は仏の願い― ②      山崎 龍明 師 武蔵野大学名誉教
髙木顕明

 当時明治3637年の日露戦争のときに、ご承知のように、仏教教団は、「戦勝、戦勝」だったわけでしょう?そのようなときに、今日は資料もさまざまに持参したのですが、高木顕明が書いている言葉があります。
 それをお聴きいただきます。彼は戦争の残虐性、日露開戦に対して、非人道性を説き続けました。加えて周辺の人間差別の現実を黙視できず、その非を説き、解放に向けて活動を展 開しました。
 高木顕明の顕彰碑には、高木の『余が社会主義』の一部が刻まれています。
 「南無阿弥陀仏は闇夜の、(真っ暗な闇の)光明である。絶対的平等の法である。阿弥陀仏の目的は主として平民である。愚夫愚婦に幸福と安易とを与えた偉大なる叫び声である」ーその後に、「諸君よ、暫く戦勝を(日露戦争の勝利ですね)弄び、万歳を叫ぶことを止めよ」と言ったのは、高木顕明です。何とスマートではないでしょうか! それと対比しますと、私の教団を含めて、伝統仏教諸教団は戦勝、戦勝、戦勝でした。ご承知のように、日本史的に見ると、日露戦争であのような勝利を収めていなければ、この国の方向は少し違っていただろうというのは、専門家の指摘です。まさにそうでしょう。ですから、最後の言葉「戦勝を弄び、万歳を叫ぶことを止めよ」を言って、彼は捕らえられていきました。これが高木顕明という方です。このレジュメの最初のところで、「宗教者という立場について」と、少々大袈裟なことを書きました。「宗教者、仏教者」とは、人間が人間としていかに生きるかということになりますが、私は私なりに、仏法をいただいて生きる中で、「お前の存在証明はいったいどこにあるのか」という問い・課題をいただくことが、最も大切ではないかと考えます。
 宗教者としてどのように生きていくことができるか、また生きようとしているか、ということです。これは全部申しあげられませんが。
ヨハン・ガルトゥング
 2番はご承知のガルトゥングさんの「構造的暴力と平和」で、この方が有名な「積極的平和主義」を主張なさったのは、ご承知の通りです。「戦争が無いから平和である、そんなことではない。いのちを抑圧する状況があるところでは、決して平和であるとは言ってはならない」というのが、「積極的主義」という言葉です。
 まさにその通りです。あちこち話が飛びますが、私は今年、お寺のご門徒の方から年賀状をいただきました。平成30年の出来事を写真で30枚並べているところに、感心しました。さまざま出来事の最後に、あの大分県のおじさんが子どもを山で見つけたという事件で終わっているのです。そして、この写真に添えて、「何といっても、平成は戦争のない、平和な時代でした」という一言がありました。 これが一般化していませんか。ほんとでしょうか? 私はガルトゥングさんではありませんが、平成30年が平和だなどとは、とても言えません。これも昨日少し新聞のコラムに書いたのですが、「戦死者を一人も出さなかった」という言い方が半ば認められています。
 しかし、皆さん、自衛隊員でイラク派遣も含めて、どれだけ多くの隊員が傷ついたかと考えたら、とてもではありませんが、平和であったなど、私は言ってはならないという立場に立つものです。自死者も出ました。それが2番目のところです。つまり、平和、全てのいのちをお互いが敬うという世界を指します。一方「非平和」というのは、申し上げるまでもありません。「いのちが阻害される」、「すべてのいのちが阻害される世界」を「非平和」と申し上げておきます。
安倍さんの「積極的平和主義」
最後の「安倍政権の積極的平和主義」は、安倍さんも国会で言いました。彼が言う「積極的平和主義」は、ガルトウイング氏の積極的平和主義とはかなり異質なものです。「武力でもって平和を構築する」というのが、安倍さんの根本的な平和論です。
 唐突ですが、だいたいトランプ大統領は、何をするために(日本に)来たのでしょうか? 国賓です。何をするために来たのかがわかりません。相撲を見に来たわけではないでしょう。なぜなら、あの人は相撲観戦であまり一所懸命には見ていませんでした。関心がないのです。ですから、「力士の給料、年収いくらだ」ぐらいしか質問しませんでした。そのようなことしか頭にない人間です。そのために来賓席を止めて、土俵の場所に特別席を設けて、その周りに安倍さんの友達を招待しました。皆さんご存じでしょうか? 特別観覧席の椅子は4脚あったでしょう?あの椅子の足が高いからと、切ったそうです。後ろの人から文句が出るからだそうです。椅子の値段は、一脚50万だとか。あれが安倍さんの金でしたら、僕は何も言いません。しかし、私たちの周りに、どれだけ一所懸命働いて困窮している若者がいるか。椅子の話ではありません。有頂天になっているではありませんか。まず、ゴルフをして、次に相撲に行って、高級炉端焼きに行って酒を飲んだ。結果は武器購入させられただけです。新聞もふざけています。大新聞はこれらに対してろくな記事を書いていません。あのとき食べたキンメダイの焼物が一切れ1万円だそうです。そんなことはどうでもいいことです。それらをニュースにして、批判はほとんど載せないではありませんか。大新聞というのは、大メディアも含めて、本当に問題があると思います。ジャーナリストの衿持のかけらもみられません。 〈次号につづく〉

9・23久保山愛吉氏追悼

焼津行動にのべ300名が参加

 9月23日が命日にあたる2019年被災65年9・23久保山愛吉氏追悼行動は、午前の墓参行進・墓前の誓いのつどいに150名、午後の焼津のつどいにも150名と、のべ300名が参加し、福竜丸被曝当時、中学生で署名運動の杉村征郎さんの講演は、翌日の中日新聞の県内版トップで報道されるなどマスコミの注目を集めました。
 午前の「墓参行進」には、平和行進全国通し行進者の小林和江さんを中心に、大和忠雄静岡県被爆者の会会長、稲垣滋彦県生協連理事長、菊池仁県評議長、木藤功県原水協理事長の5人が先頭に新調した横断幕を持ち、約150名で焼津駅前を出発、弘徳院に向かいました。
「墓前の誓いのつどい」は、静岡県生協連の望月美可常務理事の司会で始まり、大和氏が「久保山さんの思いを実現するために、県内で現在15万筆を超えるヒバクシャ署名が集まっている。引き続き、草の根の取り組みを強めて日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を迫ろう」と実行委員会を代表してあいさつしました。
 その後、うたごえの演奏をバックに、参加者がそれぞれの思いを込めて久保山さんのお墓に菊の花を献花しました。
杉村征郎さんの講演にマスコミも注目
 午後の「焼津のつどい」では、「中学生時代、第五福竜丸事件に遭遇、以来その想いをつなげて65年を語る」と題して、杉村精工会長の杉村征郎さんの講演をメインに取り組みました。「原水爆反対」の署名を中学生の時に地元焼津で取り組んだ杉村征郎さんの講演がありました。子どもの頃の漁師町焼津の貧しさ、被災して帰って来た時の焼津の街、人々の混乱、風評被害で、焼津ではますますビキニ事件を語ることがタブーとなってしまった歴史を語りました。米国と日本政府は、事件の早期の幕引きを図り福竜丸一隻に見舞金を出し、貧乏な焼津の街に妬み・嫉みを広げたのです。誹謗中傷が続く中で、久保山すずさんは真実を伝えるために原水爆禁止大会や母親大会に参加し発言を始めたのです。55年ぶりに見つかった「原水爆反対署名簿」が、杉村さんの中で今まで封印してきたビキニ事件を新たな活動へとよみがえらせたと語りました。
 杉村氏の講演内容は、中学・高校時代の思い出を交えながら、平和への思いを語ってくれ、「地元の人の話はなかなか聞けない話でよかった」の声も聞かれ、大変好評でした。
 本年は久保山さんの命日9月23日が彼岸中日、そして休日と重なり仏教・キリスト教等の関係諸団体の参加は少なかったのですが、来年度は宗教者からの発信があります。是非ご参加を

鳥取県宗教者平和協議会 結成総会を開催


 鳥取県宗平協は10月4日、県中部の北栄町において、結成総会を開催しました。日本宗平協から荒川庸生代表理事に参加していただきました。
結成までの経過
 鳥取県では、1970年代中頃より、遠藤道丸(神道・故人)、斉藤敏行(バプテスト教会)、松本正孝(金光教)ら7~8名によって、宗平協(日本宗平協への加盟はしていなかった)として、原水爆禁止、平和行進や学習会などの活動が2~3年続きましたが、その後休止していました。その後、2016年に日本宗平協の会員が3人となり県宗平協の立ち上げの基礎ができました。
 そこで、平和の活動へ理解のある宗教者へ、ご協力の訴えを始めることになり、昨年2018年1130日に準備会を開催し、今日に至りました。
 今日までに、宗教宗派は、仏教で浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、浄土真宗、曹洞宗、キリスト教で日本聖公会、日本キリスト教団、バプテスト教会、カトリック教会、新宗教で金光教(神道)、生長の家など会員、機関紙読者で22人の参加者となっています。
荒川氏と救援会と懇談
 総会に先立ち、荒川庸生氏と国民救援会鳥取県本部の会員との懇談が短時間でしたが行われ、荒川氏より「葛飾ビラ配布弾圧事件」の概要と、当時の支援に感謝の言葉が述べられました。 参加した支援者からは、民主主義と人権を守り、弾圧を許さない県内での運動の重要性と組織の強化が強調され、荒川氏の活動にねぎらいと激励が表明されました。
「明日へ 戦争は罪悪である」鑑賞
 総会の第一部として、映画「明日へ 戦争は罪悪である」が上映され、50余名が鑑賞しました。映写後に、渡辺大修準備会事務局長が竹中彰元と明泉寺檀信徒、植木徹誠の真実の姿について補足説明を行い、大東仁氏らの著書を紹介しました。また、荒川庸生氏からは、この映画の経過説明が行われ、映画への理解を深めました。
 視聴者からはその場で、次のような感想が寄せられました。「今、再び戦争への道を歩みはじめようとしているこの時代に、多くの方々に見ていただきたい、特に若い世代に。」「あの戦争の反省から多くの国民に受け入れられた、せっかくの憲法が、政府の勝手な解釈によって、次々なしくずしにされようとしている今だからこそ、この映画の力は大きいのではないでしょうか。」「涙なくして見られませんでした。自分の生き様と重ねて。こうして生きていることをあらためて幸せだと感じることができました。」
 また、参加者の中から、鳥取県9条の会事務局長・浜田章作様から、「戦時中の今から考えると異様な様子がよくわかる映画で、再びあの時代を繰り返さないための活動を強めて行きましょう。宗平協の皆さんに期待しています」との激励の挨拶をいただきました。
総会で規約、役員を選出
 結成総会では、荒川庸生代表理事が、日本宗平協の歩みに触れ、「心の内なる平和と外なる世界の平和」のために、「平和の祈りを行動の波へ」をスローガンに、時々の平和と民主主義にかかわる活動に参加しようと挨拶されました。
 続いて、渡辺大修準備会事務局長から諸議案(①経過報告、②活動方針、③規約、④財政、⑤役員、⑥アピール)が提案され、全員で承認されました。 活動方針では、「憲法9条を守る活動をはじめ、核兵器禁止、原発再稼働反対などの活動に取り組むことが確認されました。
 また、採択されたアピールは「今日、県内の宗教者が宗教宗派を超えて結集できたことは、歴史的で重要な一歩です。安倍内閣が憲法改正をすすめようとしている今日、宗教者が声を上げることは大きな意味と役割があります。」と訴え、さらに多くの方の当会への参加を呼びかけています。
 選出された役員は、次の通りです。世話人・杉野達也(日本聖公会)、信原和裕(浄土真宗本願寺派)、真壁紹範(曹洞宗)、渡辺大修(曹洞宗)、  事務局長・山名大朗(浄土真宗本願寺派)
 参加者からは、1970年代の活動について斎藤敏行さん、福島視察について真壁紹範さん、「原爆の火」を県内で唯一保管している法林寺さんが発言しました。そしてその場で、3名の新たな入会の申し出がありました。  (文責・渡辺大修)