「教育基本法14条2項違反認定の撤回と、教育への不当な支配をしないことを強く求める要請書」を提出


 2026年6月18日、教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしまと日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島支部は、共同で記者会見を行い、10日間で集められた団体賛同200,個人賛同3404とともに文科省に対して「教育基本法14条2項違反認定の撤回と、教育への不当な支配をしないことを強く求める要請書」を提出しました。
 また、田中優子法政大学元総長をはじめ、多くの方から力強いメッセージをいただき、ともに提出いたしました。
(別掲掲載)
 この報道がなされてから、多数のバッシング(ヤフーへのコメント)が起きていますが、国家による教育内容の支配・介入を許すわけにはいきません。「文科省は教育基本法違反を撤回せよ」緊急署名を文科省に提出
広島宗平協吉川徹忍師提供

同志社国際高校への「教育基本法142項違反認定の撤回と、教育への不当な支配をしないことを強く求める要請書」へのメッセージ

法政大学名誉教授・元総長  田中 優子

 教育基本法第14条は、「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない」としている。全国の在日米軍専用施設区域のうち約70%が沖縄県に集中しているのは事実であり、政党によって見解が異なるようなことではない。投票年齢が迫った高校生たちが、自ら考える土台としてこの偏りを知ることは「必要な政治的教養」である。文科省が発すべきメッセージは、「教育基本法を守るために二度と事故が起こらないよう尽力してほしい」ではないのか?
 同志社国際高校への現地調査で教育内容を「違法」としたからには、文科省は今後、公平性を保つために全国の学校で教育内容の「現地調査」をし続けねばならなくなる。今回の教育内容の現地調査及び違法という判断は、その継続を意味するのか? あるいは現政権の意向に沿わない教育内容をチェックする、という脅しなのか?
 教育基本法第14条の2は、「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」とある。歴史上のある時点での政権も、特定の政党が担っているからには、その政党の意向のみを基準に教育内容を判断するのは、違法ではないのか? それを防ぐために第16条には「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」とある。
 全ての学校が教育基本法を守っていくためにこそ、文部科学省も教育基本法を守り、同志社国際高校への教育基本法142項違反認定を撤回し、今後、全ての学校教育への不当な支配をしないよう、要望する。

平和教育委縮させない 日本宗平協が国に要請



 日本宗教者平和協議会は、6月18日、高市早苗首相に「学校教育の平和教育の実施を委縮させないでください」と要請書を提出しました。
 要請書は、教育の国家統制や反動化が進展していると危機感を示し、歴史修正主義的な傾向が教育界に拡大しているとして「平和教育の基礎である歴史の真理探究の力を阻害がすることがあってはならない」強調し述べます。
 軍事基地、戦跡、原爆資料館等での平和教育について、憲法の視点で守るべき「大切な行事」だと指摘しています。
「生徒・学生の行事の安全を確保することは当然」との立場を示す一方、平和教育を委縮させないように「文科省の教育現場への不当な圧力」を改めることを求めました。
 日本宗平協の小野文珖代表理事が直接政府へ提出しました。

「教育基本法違反」認定の撤回を  京都弁護士会が声明


 京都弁護士会は6月11日同志社国際高校の沖縄研修旅行での事故について、文部科学省と京都府が教育基本法14条2項違反だと認定したことに抗議し撤回を求める会長声明を発表しました。
事故の安全管理責任の検証と法律違反の追求は別問題であると指摘。同法が定める主権者教育において現実の政治課題を扱う意義を強調し、同2項の禁じているのは、特定政党の支持・反対を目的とした政治活動であり、同研修旅行がこれに違反するも出ないと指摘しています。今回の違反認定は同法16が禁じる「不当な介入」であり、政治教育を委縮させる危険性があると批判しています。